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エステサロンの独立開業資金の調達方法

こんにちは。千代田区麴町のオーガニックエステサロン、アンリュミエールの保戸塚です。

今回で8回目となる「サロン経営・開業10年を振り返るブログ」シリーズ。
今日は、聞きたくてもあまり人に聞けないサロン開業のお金の話をこっそり教えちゃいますね!

前回は、サロンの独立開業に際して必要な資金の内訳についてお話しましたが、今回は、

開業資金を実際にどのように調達するのか?

という点についてです。


1.貯める!?

オープンして間もない頃(当時、私28歳)、同業者(セラピスト)のお客様から、
「すごいですね~。内装もお金かかっていますよね。開業資金がんばって貯められたのですか?」
と聞かれたことがあります。

答えは、「NO!」です。

セラピスト・エステティシャンの給料・・・
どんなにがんばっても20代では、月30万円がやっとでしょうね。平均はもっと少ないと思います。
逆にそれ以上の月給をもらえるサロンなら独立しない方がいいです!!(笑)

どんなに節約してお金をコツコツ貯めたとしても、開業資金を全て貯めるには、時間がかかります。
もしかしたら、一生かかっても無理かもしれません。(宝くじが当たるとか、所有している株価が急上昇したとかはのぞきます。)

「10年間、お金を貯めてから開業しよう!」と思っている方、それは時間の無駄なので、止めた方がいいと思います。
注:もちろん、部分的には貯める必要があります。全額借り入れることは不可能です!


2.借りる!?

開業資金として、まず一般的に考えられるのは、国や銀行から借りることです。
本気で開業しようと思っているのであれば、1日でも早く借り入れをおこして、開業してしまう方がいいと思います。

逆に、まだ迷いがある場合は、独立しない方がいいです。
ただ、お金を借りるにしても、9割は3年で潰れてしまうので、それなりの覚悟は必要です。

私は、以前、住宅ローンの仕事をしていたので、毎日お客様の借り入れのお手伝いをしていました。
今は、頭金がなくて、年収が300万円代でも、2、3000万円もするようなマイホームを購入することができます。

そう、お金は借りられるんですよね。
目的さえしっかりしていれば、低金利で貸してもらえるのです。

事業を立ち上げる場合、開業資金を借りることに、負い目を感じることは全くゼロだと思います。
ただし、目的がないローンはダメです。いわゆる消費者金融などは、金利が高すぎるので大変なことになります!!


どこで借りる?

借入先としては、国や銀行と書きましたが、普通はいきなり銀行に行っても、門前払いされます。
銀行は何年かの経営実績がないとなかなか貸してくれません。

これから開業(起業)をしようという場合には、銀行ではなく政府系金融機関から融資を受けることを考えるのが資金調達への近道です。

私は開業するにあたって、日本政策金融公庫(旧:国民金融公庫)から融資を受けました。
日本政策金融公庫は、政府が100%出資している金融機関です。

サロンを開業しようという強い意思があり、その思いや計画を「創業計画書」という文面にして、審査が通れば、国から融資してもらえる制度があります。

私が利用したのは、「女性、若者/シニア企業家資金」という新規開業ローンです。

条件は、「女性、若年者(35歳未満)または高齢者(55歳以上)であって、新規開業して概ね7年以内の方 」だけです。

まず、女性であれば、勤務経験が短かろうと、取り合えずOKというローンです。(普通貸付の場合は、6年以上企業に勤めていないといけないといった条件があります。)
女性に優しい、男性にとっては「なぜ女性だけ?」と羨ましがられるようなローンです。
ある意味、女性専用車両のようなローンです。

私の場合は、30歳未満だったのでその点でもパスできるのですが、若者やシニアを支援する国の制度なのです。

住宅ローンなどを借りたことのない人はぴんと来ないかもしれませんが、これだけゆる~い条件で、低金利の貸し付けは他にはなかなかありません。ただし、事業計画書の審査はそれなりに厳しいと思います。

通常、住宅ローンの審査は、収入をさかのぼって2年間は審査されますし、勤続年数も3年以上といった条件もあります。条件が合わないと、融資してもらえない、もしくは金利が高くなります。
また、「これからがんばるんだ!」という意思は全く汲んではくれません。←ここが大きな違いです!

しかもこのローンは、1000万円以内であれば保証人なしでも融資が受けられます。基準金利プラス1.2%にはなりますが、これも低い方だと思います。(この数字に関しては私が借りた時のものなので、最新ではありません。)

私はたまたまこの制度を利用しましたが、他にも探してみれば自治体などが行っている開業を支援するようなローンがあるかもしれません。そして、こういった金融機関に積極的に行っていろいろと相談してみるといいと思います。

実際の手続きや、事業計画書の書き方についてはまたの機会にお話したいと思います。


3.もらう! ~助成金という手もある!~

難易度は高くなりますが、「もらう」という方法もあります。
国や地方自治体からの助成金補助金と呼ばれるものです。原則的には、返済は不要です。

実際に私の友人は、新規開業後に200万円の助成金をゲットしました!!
ただし、書類作成には税理士の先生の手助けと報酬も必要だったようなので、全てまるまるもらえるというわけではないようです。

審査の難易度はかなり高く、申請期間(公募期間)も短期間、しかももらえる時期が、開業して実際にその費用を使ったことを証明できたときなので、注意が必要です。
結局は、先にお金を準備しなければなりません。

また、もらった後にも、書類で事業の経過や実績を報告する義務がある場合もあるそうなので、そう簡単にもらえるというものではありません。

クラウドファンディング

最近では、クラウドファンディングというものも登場してきました。
これは、よっぽどの知名度、または情報の発信力・拡散力や、事業内容の革新性・魅力がないと、お金を集めることは難しいと思います。

サロン開業の資金調達が、クラウドファンディング頼みというのは、正直危険だと思います!
挑戦するのは自由なので、試しにやってみるというのは良いかもしれません。


まとめ

先立つものはお金・・・というように、開業にはまとまったお金がないとにっちもさっちもいきません。

私の場合は、開業資金として政策金融公庫から800万円近い借り入れをしました。開業資金全体の7割くらいにあたります。
返済期間は7年だったので、返済は無事に終わりました。

返済中の7年間は、「事業を止めたら借金だけが残るというプレッシャー」と、「これだけ借り入れて思い切ったから理想に近いサロンを開業して、これまで続けてこられた」という2つの思いがあります。

独立開業は成功するかどうかは未知数で、「人生の大きな賭け」だと思います。
大きな賭けにでるか、小さな賭けにでるか・・・。

賭けには出ず、独立はしないという選択肢ももちろんあります。
自分自身とよく相談して、事業計画を慎重に立てて、資金調達の情報収集をしっかり行うことが重要です。

アンリュミエール 保戸塚 優美

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